まもなく成人となる若年者について

小児期にがん治療を受けた者として健康管理に必要なことを医師に尋ねる場合は、成人向けのアドバイスを受けるべきです。また、成人した小児がん経験者のための専門的なプログラムが数多く存在することも知っておくべきです。臨床医は小児がんとその治療のせいで生じる長期的な問題に注目しています。かかりつけ医を受診する場合も、がん経験者用の長期フォローアップ・プログラムに取り組む場合も、どんな小児がんにかかり、どんな治療を受けたのかについて、本人や家族と医師の双方が知っておくことが重要です。

がんの治療を担当した治療チームや病院に対して診療情報の提供を依頼することができます。その情報は以下のようなもので、成人後の健康管理を行う医療機関はこれらによって適切な決定ができるようになります。

治療に関する情報

  • 部位、進行度、悪性度などを含めたがんの性質
  • 治療の詳細
  • 治療の種類(手術、化学療法、放射線治療、移植、ホルモン療法、遺伝子治療など)
  • 使用した薬剤(投与方法、総投与量)
  • 治療の日付
  • 重大な副作用の有無
  • 提供される支援サービス(心理的支援、栄養的支援など)
  • がん経験者を支援する制度や重要な個人支援に関する連絡窓口
  • 緊急時の連絡先、継続的に受診できるように調整してくれる担当者の名前

長期的に必要となる情報

  • 治療による晩期合併症の可能性
  • 心理的影響の可能性
  • 保険、雇用、および経済上の問題(もしあれば)についての情報
  • 健康を維持し、さらに増進するために生活スタイルを改めることの必要性
  • 遺伝子に関する相談と検査

 

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