甲状腺癌の診断

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甲状腺とは、首の全面の“のど仏”の下にある、蝶の形をした器官です。甲状腺はヒトの活動に必要なホルモンを作り、以下のような身体の調整を行います。

  1. 暑さや寒さへの反応
  2. 身体の活動
  3. 体重および食欲

甲状腺癌は、小児では稀な病気です。米国では毎年、20歳未満の1,000~2,000人に1人の割合で甲状腺癌が発生しています。
(※訳注:これは「発生率」であり、「罹患率(自覚症状があり医療機関に受診し診断された患者数の割合)」とは異なります。)

甲状腺癌の多くは治癒します。小児の生存率は約95%です。発生率および死亡率は年齢とともに上昇します。

甲状腺癌には4種類あります。

  1. 乳頭状腺癌: 甲状腺において最も一般的な、成長の遅い癌。
  2. 濾胞状腺癌: 治療の成功率が高い、成長の遅い癌。
  3. 髄様癌: 甲状腺が持つ血液中のカルシウムのバランスを正常に維持する能力に影響を与える癌。
  4. 未分化癌: 稀であるが進行しやすい甲状腺癌。

甲状腺癌は首のしこりに気付いて見つかることが一般的ですが、通常はほとんど症状がありません。症状があるとすれば、呼吸困難や嚥下障害、声の変化(かすれ)などです。また、暑さや寒さに敏感になったり、動悸がし始めたり、急激に体重が変化したりした場合には甲状腺癌が疑われます。

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甲状腺癌の診断

甲状腺にしこりがある場合は、通常は超音波(エコー)検査が行われます。しこりの種類を明らかにするために針生検もよく行なわれます。甲状腺のしこりの全てが必ずしも癌であるとは限らないからです。

通常、癌と診断された後は、頚部リンパ節に対する超音波検査、CT検査またはMRI検査が行われます。また、胸部に広がっていないかどうかを調べるために胸部のX線検査かCT検査も行われます。

米国版の更新時期: 2011年9月
日本版の更新時期: 2012年3月

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