論文に書かれていること

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小児がんの子どもを持つ親や、患児の兄弟姉妹たちが経験したつらい気持ちについては、何十年にもわたって研究が行われてきました。以下は研究から得られた結果の概要です。

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回復力

ほとんどの親や子どもには一時の感情から元に戻る回復力があり、親は子どもの面倒をきちんと見ることができます。これは、彼らが強い感情を経験していないとか、途中で一度も落ち込む気持ちにならなかったという意味ではありません(Barreraほか著、2004年)。また、最終的には問題ないとわかっている時に、途中で助けを借りてはいけないということでもありません。良好な社会的支援を得ている親は、患児をより上手に支えています(参考文献は後日追加予定)。米国では約1/3の親子が、実際に治療の必要性があるほどの抑うつや不安を一度は経験しています(参照文献は後日追加予定)。

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父親と母親の反応の違い

父親よりも母親の方がつらい気持ちを表わし、社会的な支援の利用方法も異なります(Wijnberg-Williamsほか著、2006年)。

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時間の経過による改善

つらい気持ちを点数で評価した場合、子どもががんと診断された直後の親は、一般の親(※訳注:小児がんの子どもを持たない親)よりも高い点数をつけて、つらいと自己評価します。この点数は通常、3ヶ月後に評価し直すと下がり、がんの診断から6か月後にはさらに下がります。そして、診断から5年後には、一般の親と同じか、それに近い点数になります(Dolginほか著 2007年、Steeleほか著 2004年、Wijnberg-Williamsほか著 2006年)。

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ひどくつらい状態が長引く場合

子どもの病気と治療の経過によっては、その複雑さ、看護の負担の重さなどのせいで、中にはつらい状態が長引く親御さんもいます。例えば、母子家庭や父子家庭の親御さんは、仕事を続けて収入を確保するのに十分な出勤日数を維持しなくてはならない一方で、子どもたち(患児およびその兄弟姉妹)の要望にも応えようとするので、つらい状況になることがあります(Brownほか著、2008年)。

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兄弟姉妹にとっての克服

患児の兄弟姉妹は、特にがんと診断された頃につらい気持ちを経験します。しかし、通常はうまく適応して、重大な心身の問題に発展することはありません(Alderferほか著、 2010年)。わずかですが、心的外傷後ストレス症状(PTSD)や否定的な感情、学校や日常生活でのQOL(※訳注:Quality of Life(生活の質)のこと)の問題などを経験する兄弟姉妹もいます。

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両親への影響

これまで、子どもががんになったことによるストレスが親の離婚率を高めると考えられていましたが、多くの国で行われた研究によってそれが事実ではないことがわかってきました。がんの子どもを持つ親の離婚率は、実際には一般の人の離婚率よりも低いことが多いようです(Syseほか著、2010年)。

 

感情面の問題

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