放射線性骨壊死

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放射線性骨壊死は、骨、特に顎骨(※訳注:あごの骨)の治療後に生じる合併症で、高線量の放射線治療の影響で骨への血液の供給が減ると起こる場合があります。骨に十分な酸素が行き届かずに、骨の細胞が死滅(壊死)してしまうためです。壊死した骨に外科的な処置や手術などを受けると、きちんと快復することができません。

 

放射線性骨壊死のリスク因子

顎の周辺に高線量の放射線治療を受けた小児がん経験者には放射線性骨壊死のリスクがあり、歯科治療(例えば抜歯や顎骨周辺の手術など)を受けた後、元通りに快復できない可能性があります。

以下の部位への放射線治療では、しばしば顎にも放射線が当たってしまいます。

  • 頭部または脳
  • 口蓋より上部
  • 口腔内および咽喉部
  • 頚部または脊椎
  • 鎖骨より上部
  • 頚部、腋下または胸部

放射線性骨壊死を発症するリスクは、顎骨に50グレイ以上の放射線治療を受けた小児がん経験者において最も高くなっています。

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放射線性骨壊死の症状

症状は、放射線治療の後、数ヶ月間から数年間経過してから現れます。よくある症状は、口の痛み、顎の腫れ、開口困難です。

放射線性骨壊死は定期的な診察と画像検査で診断することができます。一部の症例では、明確な診断を下すために骨の小さな標本を手術で採取する必要があります。担当の歯科医は、過去に受けた放射線治療の部位や線量を知るために患者の放射線治療の記録を確認します。

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放射線性骨壊死による問題の予防

顎を含む部位に放射線治療を受けた場合には、担当の歯科医に必ず説明してください。そうすれば、その歯科医はリスクのある処置を行う前に注意することができます。

ちなみに、高線量の放射線治療を受けた人は虫歯にもなりやすいです。したがって、定期的に歯科検診を受けて、歯や歯茎の状態に十分に気をつけることが大切です。(詳しくは、「歯の健康」に関するページを参照してください。)担当の歯科医は、虫歯や抜歯のリスクを減らすために毎日フッ素を使うように指示することでしょう。

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放射線性骨壊死の症状がある場合

症状は治療である程度コントロールすることができます。塩水で口をすすぎ、影響を受けた組織を軽く洗浄すると良いでしょう。感染症を起こしている場合には抗生物質が役立ちます。顎骨への酸素供給量を増やして回復の可能性を高めるために、気圧を高くしたカプセル内で酸素を投与する方法(高圧酸素療法と呼ばれています)が行われる場合もあります。

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【参考情報】

以下のウェブサイト(※訳注:全て英文サイト)からも詳細な情報を得ることができます。

 

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