治療終了から日常へ

治療の終了は、いろいろな意味で長い間待ちこがれていた時だからこそ、一方ではまた不安になる時期でもあります。多くのご家族や患児にとって、治療の終了はすなわち治療が「成功」して一歩前進することを意味し、治療やその厳しいスケジュールにもう耐えなくてよいという安堵感、そして「生きて、乗り越えることができた」ことへの感謝の気持ちへとつながります。しかし同時に、新たに必要となる治療後の経過観察や「新しい日常生活」への適応の問題など、たくさんの不安材料があります。ほとんどのご家族や患児はこのように入り混じった感情を訴えており、それら全てを理解するのが難しいということがわかります。

「治療をしない」状況に適応していく上で難しいことの一つとして、周囲の反応が(ときには自分たち自身の気持ちさえ)予想していたのとずいぶん違って感じられることがあげられます。患児自身が「治療が終わったらもっと嬉しい(気持が高揚する)はずなのに、自分は一体どうしたのだろう?」といぶかしく感じたり、親戚や友人からそのことを暗に指摘されて身構えてしまったりすることがあります。

治療終了に際して最も多くの人が感じることの一つが、がんが再発するのではないかという不安です。これは主に、がんに対する積極的な治療が行われなくなり、治療中のように頻繁に検査を行う必要がなくなるせいです。このような心配がさまざまな精神不安を生み出すことをあらかじめ知って、その対処法を身につけていくことは、非常に難しいことではありますが、治療終了後のこころの安定に最も重要なことです。

小児がんの治療チームは、治療が終わろうとするこの時期に不安が生じやすいことを認識してはいますが、それを毎回忘れずに直接ご家族に伝えてくれるとは限りません。だから、余計な不安を鎮めるために、治療が終わる時にそのことを含めて治療チームに対して自由に質問できる時間を取ってもらいましょう。

Elizabeth Klein [LCSW] Hackensack Medical Center

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