レイノー症候群

INDEX

レイノー症候群(レイノー現象とも言います)とは、低温やストレスのせいで、体の一部が麻痺したり冷たく感じられたりする状態をいいます。体の不調により血管の収縮が起きて、短時間ですが血流が局所的に少なくなるような状態が引き起こされます。これを血管攣縮と呼びます。血管攣縮の間は皮膚への酸素供給が欠乏するので、皮膚の色が青白くなり、やがて紫がかってきます。血管の緊張がゆるみ、血流が復活すると、今度は皮膚が赤くなります。影響を最も受けやすいのは手足ですが、鼻、唇、頬、耳たぶに起きることもあります。

  • 皮膚の色の変化(しばしば蒼白から紫色になり、そして赤くなります)
  • 皮膚の体温の変化(症状が出た部分がより冷たく感じられる)
  • 手の指(親指以外)やつま先の麻痺やちくちく痛む感覚
  • 場合によっては、痛み(ずきずきするような痛み)と腫れを訴える

ページの先頭に戻る↑

レイノー発作の原因

多くの人にとって、低温やストレスが発作の原因となります。一般的に人の身体が寒さにさらされた時には、手足の熱が急速に失われます。そこで熱を保持するために、身体は皮膚表面に近い血流を減らして体内のより深いところへと移動させます。レイノー発作が起きる人の場合は手の指やつま先に血液を送っている細い血管が突然に痙攣してしまい、この身体の通常の反応が過剰に起きてしまいます。そのせいで手足への血流が極端に減り、皮膚の色や温度が変化するのです。

痙攣の最初の兆候は、顔色が悪くなる(蒼白になる)ことです。酸素の豊富な血液が不足するので、しばらくすると皮膚は紫色になり(チアノーゼ)、麻痺したり冷たく感じられたりします。最終的には、細い血管の収縮が緩み、膨らむことで血流が戻るので、皮膚が赤くなって膨れてきます。発作が終わった時、手の指とつま先にずきずきする痛みと疼く感じが生じることがよくあります。レイノー発作は、数秒間のこともあれば、数時間に及ぶこともあります。ビンブラスチンやビンクラスチン(※訳注:いずれも抗がん剤です)による治療を受けたことのある小児がん経験者はレイノー発作を起こすことがあります。

ページの先頭に戻る↑

レイノー発作を防ぐために

通常、レイノー症候群は、生涯を通じて付き合わなければならない慢性疾患です。ですが、数年の間に徐々に良くなっていく人もいます。発作を防ぐための方法は以下の通りです。

  • 外出する時には暖かい服装をしましょう。
  • 室内でも予防策を講じましょう。
  • 靴下をはきましょう。
  • 冷蔵庫や冷凍庫を開ける時には、冷気の吹き出しを避けましょう。
  • 冷たい物を持つ時にはミトン(鍋つかみ)を使いましょう。
  • エアコン(クーラー)は控えめに使いましょう。
  • 断熱構造のコップ(※訳注:飲み物の冷たさが手に直接伝わらないように二重構造になっているコップ)を使いましょう。
  • 冷たい水に直接手を入れないようにしましょう。
  • タバコは吸わないようにしましょう。ニコチンは血管を収縮させ、皮膚の温度を下げるので、発作を引き起こす可能性があります。
  • 運動をしましょう。通常の運動は血液の循環を促進し、ストレスを発散する助けにもなります。
  • ストレスを上手に発散しましょう。ストレスはしばしばレイノー発作を引き起こすきっかけとなるので、ストレスを上手に管理すれば、発作の時間を短くしたり頻度を低くしたりすることができるでしょう。
  • 治療は、発作による組織の損傷を防ぐために、発作の回数と症状の程度を下げることを目指して行われます。レイノー現象が起きる人は、発作を防ぐために前述の推奨される予防方法を全て実行するべきです。さらに、寒さにさらされたせいで発作が起きた場合には、身体のその部分をお湯に浸けると症状を止めるのに役立ちます。その他の治療法は、投薬治療と生体自己制御療法(バイオフィードバック)です。
  • 血管を膨らませて血流を良くするための投薬は、ひどい症状を抑えるために時々行われます。しかし、特定の処方薬が症状を悪化させることがあります。経口避妊薬(ピル)、心臓や血圧の薬などです。もしこれらの薬を服用していて、レイノー発作の兆候があるのであれば、可能な代替策がないかどうかをかかりつけ医と相談してください。市販の風邪薬やダイエット用の薬の一部は症状を悪化させるので服用を避けなければなりません。これらの薬には偽エフェドリンという成分が含まれているためです。

ページの先頭に戻る↑

生体自己制御療法(バイオフィードバック)とは

精神的なコントロールによりストレスと体温を管理することで、発作の程度と頻度を下げることができるかもしれません。この方法にはイメージ療法や気功療法が含まれます。米国では、必要に応じて臨床心理士が生体自己制御療法(バイオフィードバック)のプログラムをつくる手助けをしています。

Susan Shannon [RN, MSN, CPNP, CPON] Miller Children’s Hospital

前のページへ戻る